●質問
メンズエステみたいなガチの接客業ってメンタルがつらいです。つらくなくなる方法があれば教えてください。

●回答
まず言えることは、メンズエステで働いてメンタルがつらいということは、接客業が向いていないということです。なので、無理せず、ほかの仕事に転職することを考えてみてもいいのではないでしょうか？
これはメンズエステに限らず、です。昔は「3年は我慢して続けてみよう。そうすればどうにかなるから」と言う人がいましたが、そういうのはあまり気にする必要はありません。
体がつらい、しんどいと悲鳴をあげているということは「向いていない」ということですから、自分に向いている仕事を探せばいいのです。半年ごとに転職してもべつにいいのです。自分がご機嫌でできる仕事を必死になって探すことで「いいメンタル」を手に入れることができるからです。

自己理解の深め方
自分に向いている仕事の探し方は、まず自己理解を深めることです。これはキャリアコンサルタントも言っています。
自己理解というのはなにも難しいことではなく、まず自分が内向的な性格なのか、外交的な性格なのかを、自分で判断することから始まります。
ガチの接客業がつらいと思っている人は内向的な性格です。

ただ、ここで注意したいのは、今の時代、内向的な性格と「病んでいる」という言葉が、同じ意味で使われている点です。内向的な性格の人は、例えば、親とうまくいってないことに悩んでいたり、なにをやってもうまくいかない不器用な生き様に悩んでいたりしますが、その奥では、「どのように生きていけば思うように生きていけるのだろう」と常に考えている人だと言えます。

しかし、そういう人のことも世間は、「病んでいる人」と評します。
これは明らかにおかしい。
なにをやっても要領よく楽しそうにやっていける人もいれば、なにをやっても不器用であまり楽しくないと感じる人もいる。世の中はそういったいろんな人がいて成り立っているものですから、内向的な性格の人を病んでいるとし、反対に、なにをやっても楽しそうにやっている人を病んでいないとするのは、とても間違っているのです。

自分に向いている仕事の探し方
内向的な性格の人も外向的な性格の人も、じつはともに、使命を持っています。使命というのは、自分が祖父母から遺伝的に引き継いだ性格や生き様をもとにした「この世でやるべきこと」です。それがどんな仕事なのかは、あなたにしかわかりません。

性格や生き様、人生における成功パターン、失敗パターンというのは、2世代前の人、すなわちおじいちゃん、おばあちゃんから引き継いだものだというのは、精神分析の世界でよく言われていることですから、おじいちゃん、おばあちゃんの生き様をよく知ることによって、自分に向いている仕事、すなわち自分に与えられている使命が見えてきます。
皆さん、おじいちゃん、おばあちゃんは4人いますよね。わかる範囲でいいので、その4人の生き様を知ることがとても重要です。

ガチでつらくない接客業のコツ
そうは言ってもしかし、やっぱりメンズエステで働きたいという人のために、ガチでつらくない接客業のコツについて、最後にお話しましょう。
ガチでつらくない接客業のコツは、相手に興味を持つことです。
接客業がガチでつらいと言っている人は、相手の表面的なふるまいに一喜一憂するばかりで、相手の内面に興味を示していない人です。
もちろん、相手の表面的なこと――例えば、イケメンでお金持ちで優しいといったことに興味を持つだけで、上手に接客業の世界を渡り歩いている女子もいます。そういう人はおそらく、おじいちゃん、おばあちゃんからそういった血を受け継いでいるのだと思います。
私も生き様が不器用ですから、そういう人を見ていたら羨ましく思います。が、そういう人は生まれつきそういった性格を持っているので、相手に対して表面的な興味しか持たなくても、楽しく仕事をし、楽しく生きていけるのでしょう。

他方、私を含めた生き様が不器用な人は、相手の内面に深く興味を持つ必要があります。
例えば、あなたにとって嫌な客が「つきあってよ」とか「やらせてよ」とかと言ってきたら、あなたはすごく嫌な気分になって、ガチで病みそうになると思います。
しかし、その時、「なぜこのお客さんはこんな馬鹿げたことを言うのだろう」と、少し立ち止まって考えてみるのです。
これが相手の内面に興味を持つということです。

今の世の中は、目に見える相手のふるまいだけをもとに「この人は良い人だ」「この人は良くない人だ」と判断する人がとても多いです。
しかし、「なぜこの人はこんなことをするのだろう」という問いを持つことによって、あなたの世界は確実に広がります。つまり、あなたの人間理解は確実に広がります。
その広がったものが、あなたを人間嫌いから人間好きへと変えてくれます。そしてあなたに、あなただけの使命を見せてくれます。
さあ、今日もお互い頑張っていきましょう！